さく井業とは
さく井業(さくせいぎょう)とは、
井戸を掘り水脈を確保する井戸工事全般の事です。
具体的には、
地面を掘り穴をつくる掘削作業から
井戸のメンテナンス、
井戸さらい、掘り増しなどの
井戸に関する改修工事などを指します。
水道水の普及が当たり前になった昨今では、
井戸を見る機会が減ったようにも思いますが、
一般家庭の庭を堀る家庭用井戸や、
工場の敷地内に井戸をつくる工場用井戸、
農業で利用するための農業用井戸、
建設現場での水源利用のための工事用井戸など、
現在も様々な場面で活躍しています。
また最近になって注目されてる理由の一つに、
災害時での大切な役割がある事が言えます。
私たちの生活と切り離すことのできない水は、
災害時の飲料水や生活雑用水として、
命を繋いでいく大切な役割を果たしています。
断水により起こる災いは、
命に関わる重大な病気・症状から、
精神的なストレス、人為災害まで、
私たちの想像以上の被害を出しています。
ボーリングマシンと
「やぐら」を設置します。
掘削する井戸の深さに合わせて
マシンとやぐらの大きさは変化し、
穴が深ければ深い程
どちらも大きくなります。
やぐら頂点で掘削ロッドを継ぎ足し、
用途に合わせて適した深さまで
掘削を進めていきます。
一般的な井戸であれば、
数メートルから50メートルくらいが
目安です。
地下水脈が地上まで通るための
ケーシング管と呼ばれる
鋼管の道を設置します。
地中にいくにつれて先端は細くなり、
深さに合わせて溶接しながら
少しずつ埋め込んでいきます。
掘削しながら検層という
穴の中の状態を確認する作業を行います。
検層で水・湯を含む帯水層を確認後、
スリット付きケーシングを挿入し、
孔内を洗浄します。
最後に揚水ポンプを差し込んで
完成となります。
井戸を設置するには、
初期費用や大がかりな工事が
必要であるように感じますが、
その分半永久的に地下水を使用できるという
非常に大きなメリットがあります。
まだまだ認知度の低い
「さく井」という言葉ですが、
災害時にも大きな役割を果たす
井戸水の利用について、
様々なメリットをご紹介します。
MERIT.1
ランニングコストの軽減
地下水を汲み上げて使用するため、水道料金を抑える事が可能です。
一般家庭内においても節約となり、商業施設においても経費削減というコスト面の大きなメリットがあります。
特に使用量の多い学校・大型の商業施設、農場、工場、建築現場、銭湯など、使用量に際限がないため、ランニングコストの点においては非常に有益であるといえます。
MERIT.2
安定した水温・水量を
使用できる
水道管を通って蛇口から流れる水道水は外気の影響を受けやすく、夏にはぬるく、冬には冷く、季節によって水温が変化しがちです。
その一方で地表から離れた地下水は、一定の水温を保つため、一年を通して快適に利用できます。
また水道水特有の「カルキ臭さ」がなく、水質によっては天然で癖のない良質な水を得ることが可能です。
飲料水としての使用には水質調査が必要となりますが、生活用水としての使用には水量を気にせずに利用することができます。
MERIT.3
防災井戸としての活用
近年増加の傾向にある地震・台風などの自然災害に井戸水が役立つことをご存知でしょうか?
震災の時に起こりえる断水や節水など、水の利用が制限された場合にも、井戸水であれば水を確保できます。
近年では簡単に使用できる手動ポンプや電気式ポンプも普及しているため、いざという時には大事な水源としての利用が可能です。
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